『バチェラー・ジャパン』の「男女逆転バージョン」として話題になった、婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』。その初代ヒロインを務めたのが、モデルの福田萌子さんです。初の著書『「なりたい自分」になるシンプルなルール』では、福田さんがみずからの経験から生み出した「なりたい自分」になるためのルールを公開。いくつかご紹介しますので、みなさんもぜひ実践してみてください!
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最初は断ったオファーを受けた理由
失恋の痛手を抱えた私は、“愛の迷子”になってしまいました。自分では「真実の愛」だと思っていた彼とお別れをしたため、正解が不正解になったような気がして、すべてが否定されたような気持ちになってしまったのです。
愛とはなんなのだろう。人と人が愛し合うとは、どういうことなのか――。落ち込んで、はてしなく考え続けているときにいただいたのが、婚活リアリティ番組「バチェロレッテ・ジャパン」のお話でした。17名の男性の中から、バチェロレッテが未来のパートナーを選ぶ過程を配信するというリアリティショーの企画です。
初代バチェロレッテになりませんかというお話をいただいた際、最初はお断りしました。「比較して選ぶ」のが企画の趣旨なので、結果的に誰かを傷つけてしまうのではないかと恐れたからです。
最終的にお受けしたのは、「愛」というざっくりとした言葉の中になにがあるのか、真剣に考えてみたかったから。でも、なによりの理由は、女性が男性を選ぶという番組内容が社会に与える影響は大きいかもしれない、と判断したからです。
女性は表立って意見を言わず、ニコニコ笑っていればいい。世の中の女性は、自分の力で生きるより、ハイスペックの男性に養ってもらいたいと思っている――世の中には、いまだにそんなステレオタイプな考え方をしている人がいます。
でも、決してそんなことはないと、身をもって示したかったのです。
その頃の私は、すでに自分の意見を言えるようになっていたので、見てくださった女性に、「意見を言ってもいいんだ」「考えをしっかり言葉で伝えるって大切」というメッセージを少しでも示せるのだとしたら、参加する意味があると考えました。
また、男性と女性が対等であることも、お伝えできるのではないかと思いました。
「人間ってすばらしい」と思えた
自分に課したのは、一人ひとりの方に誠実に向き合い、相手に対する想像力を働かせ、傷つけないよう言葉を選ぶこと。
撮影期間中、私は毎日、本当にたくさんのことを考えました。一人ひとりの方になにをどう伝えるか。夜中に真剣に考えてノートに書くため、睡眠時間も削っていました。
とくに男性の人数が少なくなっていく最後の頃は、すごく悩み苦しみました。それぞれの方の個性が明確になっていくなかで、「比べて選ぶ」という見え方が強くなる構図は、私としては不本意だったからです。
ご家族を悲しませるかもしれない。お別れした人に傷を与えるのではないか――さまざまな想像が頭を巡り、夜も寝られなくなりました。
結局、最終的にどなたも選ぶことができませんでしたが、私としては誠心誠意向き合った結果の決断でした。
「番組の趣旨を理解していない」というご批判も受けましたが、一方で、番組に参加した人全員が真剣に人生を考えている様子に心が動かされた、という声もたくさんいただきました。
誰が選ばれるのかを楽しむエンターテイメントの番組ではありますが、私にとっては人生のパートナーを見つける旅でしたので、一人ひとりと、そして自分とも向き合って、正直な決断を下したいと思っていました。
真剣にパートナーを探しに行くという決意を持つ反面、人間の感情に絶対はないことから、好きな人を選べないかもしれないという不安も実際にありました。そして、お話をいただいた時点で、そうお伝えしました。
その気持ちに寄り添って旅を見守ってくれたスタッフさんや、未熟な私が参加者の方々と向き合う過程を見守ってくださった視聴者の皆さんにはとても感謝しています。
参加してくださったそれぞれの方が違う個性を持ち、皆さん人間的に魅力がある方々でした。そして特殊な状況下で、皆さんもそれぞれ成長されていく様子を見て、きれいごとではなく、人間ってすばらしいと感じました。17人の方々には、心から感謝しています。
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続きは書籍『「なりたい自分」になるシンプルなルール』をご覧ください。
「なりたい自分」になるシンプルなルール
『バチェラー・ジャパン』の「男女逆転バージョン」として話題になった、婚活サバイバル番組『バチェロレッテ・ジャパン』。その初代ヒロインを務めたのが、モデルの福田萌子さんです。初の著書『「なりたい自分」になるシンプルなルール』では、福田さんがみずからの経験から生み出した「なりたい自分」になるためのルールを紹介。いくつかご紹介しますので、みなさんもぜひ実践してみてください!