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「しなやか脳」でストレスを消す技術

2024.05.27 公開 ポスト

指示がブレる上司に効果抜群の「捨て玉」作戦 「でも…」と逆接してしまうのは脳のクセ篠原菊紀

会社に行きたくない、集中力が続かない、ついお酒を飲みすぎてしまう……。こうしたお悩みを脳科学と臨床心理学で解決してくれるのが、テレビでもおなじみ、篠原菊紀先生の『「しなやか脳」でストレスを消す技術』です。何かと不安やストレスの多い今だからこそ、「しなやか脳」を身につけたいもの。読んだらすぐに試せるノウハウを、特別にいくつかご紹介します。

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朝令暮改は当たり前、指示がコロコロ変わる上司がいる。企画やアイデアを提案しても必ず否定されるし……。こんな上司とどう付き合っていけばいいのか? 

なるほど。それはお困りですね。上司の指示に合わせて一生懸命やっても否定されっぱなしでは正直ぶち切れますよね。そんなときは、まず――、

上司のしゃべり方、特に接続語の使い方を観察する。

「でも」「だけど」「しかし」「ていうか」など逆接の接続語が多いようなら要注意です。

接続語ばかりではなく、文と文のつながり方、誰かの話を聞いた後に言っている内容が、前の話を受けて順接する形でつないでいるのか、むしろ否定して逆接的につないでいるのか観察しましょう。そして――、

上司の言葉の接続語が、「逆接型」なら直球勝負を避ける。

企画やアイデアを提案しても必ず否定される場合、その上司は恐らく逆接型です。

何でも否定してかかるのは一種の脳の癖です。本人の意図というより、勝手に脳が逆接してしまうのです。逆接の接続語が浮かんでしまうのです。逆の内容を話したくなってしまうのです。

だからどんな優れた提案でも、「だが……」とつないでしまう。言葉がそう出てしまうばかりではなく、脳もまずは問題点を探してしまう。ならば、直球勝負、こちらの考えをストレートに伝える提案は、無駄な一球です。必ず、「しかし」「だけど」と打ち返されてしまいます。それは上司が悪いとかではなく、そういう彼の脳の癖、個性

ならば、わたしたちもその癖への対応を学びましょう。いつまで愚痴っていてもらちが明きませんから。

 

逆接型への対応の基本は、捨て玉誘い玉です。これはと思う提案があるのなら、それは温存。捨て玉にひとつ、次善の策を提案してみます

すると「しかし、ここが……」と返してくれるはず。そしてそこはあなたの最善策では十分検討済みのはずですから、否定に否定を重ねてもらいながら、最善策に誘導します。このとき使えるのが、そのままの打ち返し。「だが、ここは……」と言われたら、「なるほど、ここをこうですね?」と返します。するとさらに「いや、ここをこういう風に……」となるはず。

そこで、さらに「では、ここをこうします」とすれば、「しかし、ここは……」と否定の否定が始まるはず。多少手間はかかりますが、もしあなたの最善策が本当に最善策なら、きっとその案に近づき、収束していくはずです。

 

もしくは誘導しているうちに、あなたが考えていた最善策の問題点が、あなたに見えてくることもあるでしょう。すると案はレベルアップし、逆接型上司もなかなかのものだと思えるはず。それがあなたの上司がブレまくるにもかかわらず、その地位にいるひとつの理由。「逆接型上司」にも、それなりの意味や価値があるのです。それも相当重要な。

 

さて、ブレる上司を抱えたとき、もうひとつしておいてもらいたいことは――、

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この続きは書籍『「しなやか脳」でストレスを消す技術』でお楽しみください。

関連書籍

篠原菊紀『「しなやか脳」でストレスを消す技術』

月曜日、出社がつらいときは? 空気が読めないときは? 嫌いな人がいるときは? 頼まれたことを断われないときは? 集中できないときは? 身のまわりを片付けられないときは? 電話に出るのがイヤなときは? 会議で緊張してしまうときは?……仕事における様々な悩みに対する解決方法を、脳科学と臨床心理学を合体して徹底指南。それは誰にでも、すぐに着手できるとても簡単なことだった!

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「しなやか脳」でストレスを消す技術

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篠原菊紀

脳科学者。諏訪東京理科大学共通教育センター教授。東京大学教育学部、同大学院教育学研究科等を経て現職。「学習しているとき」「運動しているとき」「遊んでいるとき」など日常的な場面での脳活動を調べ、幼児教育、介護予防、依存予防に活かす試みを続けている。NHK「ためしてガッテン」、日テレ「所さんの目がテン!」、フジテレビ「とくダネ!」の「脳活ジョニー」監修ほか、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、教材等で脳活動の面白さを伝えている。著書、監修多数。

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