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『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』刊行記念対談

2014.09.16 公開 ポスト

後編

プロ登山家ならば死を見せてもいいと思っている。小林紀晴(写真家)/竹内洋岳(プロ登山家)

竹内さんにとって登山は自然なこと。

直前に山に行きたくなくなる経験などないと話す竹内さんに小林さんは驚嘆していた。

小林 こうして竹内さんのことを書かせていただいて、取材などで「なぜ、彼だけが14座を完全登頂できたと思いますか?」と聞かれることがあるんです。もちろん、答えは分かりませんが、ひとつ、思うことがあります。僕は旅行に行くときとか、前の晩に急に行きたくなくなるんですよ(笑)。竹内さんはどんな山に行くときも、まったくそんなことはないと言う。「何で?」と。もちろんそれだけじゃないけど、そういうメンタルの部分が大きいと思います。14座の登頂って、14回の挑戦では登れないですよね。それを繰り返すことを支えていた部分は、自分で意識できない、自然なことじゃないですか。だから続けておられるのかなと想像しました。

竹内 行く直前になって、もうちょっと早く準備をしておけばよかったというのはありますね(笑)。ただ、私は行きたいところにしか行っていないから苦痛を感じていないんですよ。行きたくないところに行けと言われたら苦痛です。私は海が嫌いなので(笑)。

小林 今回、登山をやられている方はもちろんですけど、登山をやらない人が読んでもおもしろいな、という風にしたいなというのが、作っているときにありました。竹内さんが言葉にすることは登山に限らず、普遍的な広がりがある気がしていて。それが届けばいいなあと思います。

関連書籍

小林紀晴『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』

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『だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール』刊行記念対談

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小林紀晴 写真家

1968年長野県生まれ。写真家、作家。1995年「ASIAN JAPANESE」でデビュー。97年「DAYS ASIA」で日本写真協会新人賞、2013年写真展「遠くから来た舟」で第22回林忠彦賞を受賞。著書に『ASIA ROAD』『写真学生』『メモワール 写真家・古屋誠一との二〇年』など。

竹内洋岳 プロ登山家

1971年東京都生まれ。プロ登山家。立正大学客員教授。㈱ICI石井スポーツ所属。高校、大学で山岳部に所属。95年にマカルー登山隊に参加し、8000m峰初登頂。2012年14座目のダウラギリに登頂し、日本人初、世界で29人目の8000m峰14座完全登頂を果たす。

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