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アルパカ通信 幻冬舎部

2024.09.28 公開 ポスト

辻堂ゆめ『ダブルマザー』/中山七里『作家刑事毒島の暴言』- 秋の夜長に読む手が止まらないミステリー2作!アルパカ内田(ブックジャーナリスト)/コグマ部長

幻冬舎営業部 コグマ部長からオススメ返し
中山七里『作家刑事毒島の暴言

新人賞を獲ったばかりの作家の卵が殺され
た。毒島が捜査のため、被害者が通っていた
小説教室を訪ねると、そこには異様な光景
が……。受講生の作品を嘲笑する講師に、互
いに貶し合う生徒たち。尋問が大好きな毒
島は容赦ない取り調べを行うが―。

一方こちらは毒舌な作家兼業の刑事(この設定よ!)が活躍する痛快シリーズ第4弾。今回もキレッキレで、凶悪事件を解決していく。

新人賞を獲ったばかりの男が、自身の祝賀会の夜に何者かによって殺された。被害者が通っていた小説教室では、元小説家の講師によるパワハラが日常的に行われ、受講生たちも互いに足を引っ張り合うというありさま。毒島は「小説講座なんて詐欺商法と言うかやりがい搾取の一つ」とのたまいながら捜査を開始。それぞれにクセがある容疑者を一人ずつ取り調べるが……。

他にウエブサイトに投稿した転生モノの小説が出版社の目に留まったことで、それまでの冴えない人生から一発逆転に成功したと思い込んでしまった作家志望の男、SNSで本を紹介して人気になったインフルエンサーに一方的に嫉妬する書評家、どうしても直木賞に自作をノミネートさせたい作家、さらには巨大宗教団体の教祖のゴーストライターなど、出版・書店界隈の住人たちが引き起こす事件のオンパレード。

決して荒唐無稽な内容ではなく、著者が10年以上のキャリアの中で見聞きした事実がこっそり詰められている。出版界の人間は震えながら読むべし!

また、本作の刊行と同月にシリーズ第3弾の文庫『作家刑事毒島の嘲笑』と、新書『超合理的! ミステリーの書き方』も刊行。店頭でチェックしてほしい!

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アルパカ通信 幻冬舎部

元カリスマ書店員で、POP職人でもある、ブックジャーナリストのアルパカ内田さんが、幻冬舎の新刊の中から、「ぜひ売りたい!」作品をピックアップ。
書評とともに、自作の手描きPOPも公開。

幻冬舎営業部のコグマ部長からの「オススメ返し」もお楽しみください!

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アルパカ内田 ブックジャーナリスト

内田剛(うちだたけし)。ブックジャーナリスト。約30年の書店勤務を経て2020年2月よりフリーランスに。NPO法人本屋大賞実行委員理事で創立メンバーのひとり。文芸書をメインに各種媒体でのレビュー、学校や図書館でのPOP講習会などを行なっている。これまでに作成したPOPは6000枚以上で著書に『POP王の本!』『全国学校図書館POPコンテスト公式本 オススメ本POPの作り方(全2巻)』あり。無類のアルパカ好き。
Twitter @office_alpaka

コグマ部長

太田和美(おおたかずみ)。幻冬舎営業本部で販売促進を担当。本はミステリからノンフィクションまでノンジャンルで読みまくる。アルパカ内田(内田剛)さんとは同学年。巨人ファン。
Twitter @kogumabuchou

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