5月9日の映画「ズタボロ」の公開を記念して、原作『メタボロ』『ズタボロ』(幻冬舎)を執筆されたゲッツ板谷さんと、ヒロインの清美役を演じ当サイトでも連載「たぎりおにぎり」をもつ清水富美加さんの対談をおこないました。笑い溢れるマイペースな対談、全2回に分けてお届けします。(文、写真:伊東朋夏)
映画「ズタボロ」あらすじ
東京・立川の不良、コーイチ。中学を卒業し、不良仲間と晴れて地元最凶の暴走族へ。コーイチは高校に進学し、新たに、“植木”と“鬼”という仲間と出会い、清美という恋人と甘いひと時も過ごす。ケンカなどに明け暮れる日々をおくっていたコーイチだが、中学時代からの親友、ヤッコがついに暴走族の先輩からのヤキに耐えきれず、ひきこもってしまう。コーイチはヤッコとの友情を取り戻すため、ヤクザの叔父に弟子入りして報復を誓うが・・・。
殴り合いのシーンが癖になる!
-一足早く「ズタボロ」を見て、どうでしたか?
ゲッツ 良かったですよ。1回目に見たときはなんかやっぱこう・・・一応原作者やっている立場から、疑うような目で見ていたんです。「本当に面白いのかな」って。でも、2回目にちゃんと見たときに、「これ面白いわ」って思えたんです。
清水 私は、最初は血がダメなので「大丈夫かな」って思っていました。自分が女の子だから、出た映画は同性に見てもらいたいという思いが強いんですけど、見る前は「これダメかも」って思っていました(笑)だけど、最初は顔を手で覆ってドキドキしながら見てたんですけど、早い段階から喧嘩のシーンとかが気持ちよくなってきて。「バキッ」っていってても「もっとやれ!」と思うようになって。
ゲッツ え、そんなこと思ってたの?(笑) アクション担当が、「クローズ」とかを手がけている「殺陣を指導したら日本一」と言われる殺陣師なんですよ。
-ゲッツさんの、演技指導とかは…
ゲッツ ないですよ!(笑) 8年前に初めて「ワルボロ」(編集部注:シリーズ1作目)のとき、主演の松田翔太君に「板谷さん、どんな感じで喧嘩されてたんですか」って聞かれたんだけど、俺、ちょうど脳出血から復帰した後だったんですよ(編集部注:ゲッツさんは2作目執筆途中で脳出血に。2か月間寝たきりでした)。
「相手の髪をつかんで、連続でヒザ蹴りすれば簡単に決着がつくよ!」と言いたかったんだけど、わけのわかからない言葉を発してて。そしたら松田君がそんな俺を見て「あ…、わかりました」って。たぶん「聞いちゃいけない人だな」って思われたんだと思う(笑)
-ゲッツさんの第一印象は?
清水 申し訳ないんですけど…、最初クランクインが神社のテキ屋のとこだったんですが、集まっていたギャラリーのなかにいらっしゃったんですよ。だから「わあ、地元の本物が来たよ!やばいよ怒られるよ!許可とってるよね?」って思ってました(笑)
ゲッツ 本物って(笑) 清水さんは、役に合わせて髪を染めてたから、初めは「ちょっとヤンキーっぽいのかな」って。でも撮影中とか試写会のときに話したら、全然そんな感じでなくて「知的な子だな」って思いました。
清水 え~嬉しい!知的とか言われたことない…。
ゲッツ 俺、撮影中ほとんど見に来たんですよ。俳優さんたちに、プレッシャーをかけてないといいんだけど。
清水 それはなかったかなあ。結構お話しましたよね。お優しいから話しかけたくなっちゃう。
ゲッツ どんな話をしましたかねえ。清水さんの顔が、若いときの浅野温子さんに似ているよね、とか…(笑)
「ズタボロ」対談
今年5月9日、映画「ズタボロ」が公開されます。それを記念して、原作『メタボロ』『ズタボロ』(幻冬舎)を執筆されたゲッツ板谷さんと、ヒロインの清美役を演じ当サイトでも連載「たぎりにぎり」をもつ清水富美加さんの対談をおこないました。笑い溢れるお二人の対談、全2回に分けてお届けします。(文、写真:伊東朋夏)