『シンギュラリティ・ビジネス――AI時代に勝ち残る企業と人の条件』の著者・齋藤和紀さんが、さる7月1日、「ロンドンブーツ1号2号 田村淳のNewsCLUB」(文化放送)に
ゲスト出演。パーソナリティの田村淳さん、篠田恵里香さんとの楽しいトークの模様を3回にわたってお届けします。
シンギュラリティとは、科学技術の進化のスピードが無限大になること。シンギュラリティが到来すると、人間が死ななくてよくなるといったような、とてつもない変化が起きる、と齋藤さん。そんなシンギュラリティの到来を意識すると、未来の見え方はどう変わるのか? 人生観も変わってしまうんでしょうか?
* * *
今は「最後の人類」になるチャンスだ
淳 齋藤さんには、未来がどういうふう想像できてるんですか? 俺たちと絶対違いますよね、齋藤さんが頭の中で描いている未来って。
齋藤 どうなんでしょう。
淳 ハッピーですか?
齋藤 ハッピーです!
私はAIの専門家ではないんですが、これから起きることのインパクトや、そのスピード感は伝えていきたいと思っています。
中学生や高校生のときって、自分がなんで生まれてきたのか、すごく悩みますよね。そのときの答えが今分かったというか、シンギュラリティがあと数十年で起きるのを見届けるというのが、自分がこの時代に生きている理由じゃないかという気がするんです。
淳 なるほどね。これから起きることを見届けるというのは、今までになかったことを経験できる人間でもあるってことですものね。
齋藤 そうです。そして我々は最後の現生人類になるかもしれない。
淳・篠田 うんうん。
齋藤 進化の発展形として、生物は有機物から無機物になるかもしれないという仮説もあるんです。そういう意味では、私たちには、最後の人類になるというチャンスがある。おもしろいですよね。
淳 まさに今がその過渡期なんですね。みんなきっと、そんなことがあるとしても、はるか遠い未来のことだと思ってますよ。
篠田 自分たちが生きてる時代の話じゃないような気がしますよね。
淳 そう。だけど、生きてる間に起こりますよ。2045年に、科学技術が進化し過ぎて無限大になるんですよ。爆発するんですよ、科学技術進化が!
篠田 しかも、それよりもっと早く到来するかもしれないってことですよね。
齋藤 はい。もう予想がつかないです。そんなことが本当に起きるのかについては、いろいろ反論もあるとは思うんですけど、科学技術の進化がどんどんスピードアップしているのは間違いない。それは皆さんも体感されていると思います。
今ですら、いろいろなものを見て「すげー」と思うんですよね。グーグルのリアルタイムで翻訳とか。これからはそれがさらに加速していく。そこは絶対に見ていきたいです。
淳 そういう時代を楽しめるっていうことで言うと、ハッピーですよね。
篠田 うーん。AIが進化していった場合に、正規雇用なんかはどんどん減っていくじゃないですか。そうやってほとんどの人が働かなくてよい、というか、働けなくなった場合に、私たちは何をしていたらいいんだろうとは思うんですけど。
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シンギュラリティ・ビジネス
2020年代、AIは人間の知性を超え、2045年には、科学技術の進化の速度が無限大になる「シンギュラリティ」が到来する。そのとき、何が起きるのか? ビジネスのありかた、私たちの働き方はどう変わるのか?