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特別企画

2013.12.10 公開 ポスト

『旅者の歌』発売記念!
小路幸也×JUJUスペシャル対談
「音楽と、物語と。それぞれの紡ぎ方」小路幸也/JUJU

小路 ありがたいです。僕はJUJUさんのことはデビュー当時から知っていますが、ちょっとぶっちゃけて言ってしまうと(笑)、ジャズを歌う声が一番好きなんです。

「ジャズを歌うJUJUさんの声が一番好きです」

日本語のオリジナル曲を歌う時と、ジャズのスタンダードを歌う時とで、歌い方も気持ちの入れ方も変えていらっしゃるような気がしていて。

JU 私、日本で本格的に歌うようになる前はニューヨークのジャズクラブで歌ってたんです。当時はちょっとつっぱっていて、日本人らしくない歌い方にこだわっていました。日本でデビューしても売れなくて、これがラストチャンス、売れなきゃ契約解消と言われた曲が「奇跡を望むなら…」だったんですが、正直、バラードだし私っぽくないし、と “洋楽的な”歌い方に固執していたんですよね。


「歌い方はどんどん、変化しているんです」

そしたら友人に、「その歌い方じゃダメだ。伝わらないよ。日本語をもっと大切にしなきゃ」って言われて。そこから歌い方が変わったんです。だから、小路さんのおっしゃる歌い方の違いの指摘はとても鋭くて、びっくりしました。

小路 歌い方だけでなく、気持ちの入れ方にも変化がありましたか?

JU「奇跡を望むなら…」は結果的にたくさんの方に聴いていただけて、初めて「癒されました」「泣きました」という感想をいただきました。その時、これからは“物語の語りべ”として歌おうと思ったんです。聴いている人たちが、その曲の物語の中にスッと入っていけるように、癖をつけずに歌うよう心がけています。

小路 意外です。それはつまり、あえて自分の思い入れを排除するってこと? 主観を入れないというか…。

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小路幸也

1961年北海道旭川市生まれ。1985年、札幌の広告会社に就職し、地元百貨店を担当。エディター、ライター、プランナーとして勤務する。1991年、「30歳を機に作家になる」と志し、新人賞へ投稿開始。38歳で退社、フリーとなり、ゲーム制作会社でシナリオライターを務めながら、専門学校でゲームシナリオ講師も。2003年、『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で講談社メフィスト賞を受賞、作家デビュー。『東京バンドワゴン』シリーズをはじめ、著書多数。幅広い層から支持を得ている。

公式サイト http://www.solas-solaz.org/sakka-run/

JUJU

2004年『光の中へ』でデビュー。’06年『奇跡を望むなら…』が大ヒット。アルバム『JUJU』で第52回日本レコード大賞優秀アルバム賞を受賞。『DELICIOUS』はJAZZ史上初のオリコントップ5入りを達成。シングル『守ってあげたい』はゆずの北川悠仁氏が楽曲を提供。さらに、13年12月には「JUJUの日」を記念した行われたクラシックライブを収めたライブアルバム『GIFT』をリリース。

公式サイト http://www.jujunyc.net/

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