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バタフライボード制作秘話

2019.08.02 公開 ポスト

「かく」ことは、自己改革でありコミュニケーション幻冬舎編集部

不安は自分の力で小さくすることができる

 

石原 話を聞けば聞くほど、すごいことをされているという印象だけど、実は会社を設立したのは2年前なんですね。短期間でこんなに大きくなると思っていましたか?

 

福島 もちろん不安はありましたけど、大丈夫だろうというタイミングで起業しました。BOSEを退社してiRobot社の正規販売代理店に転職した際「お金をもらうということは、不満か不安しかない。どちらを選ぶかは自由」と言われ、僕はお金や将来の不安より、会社に属することで起こるだろう不満を選びました。

石原 会社に属していれば不満は延々と続きますからね(笑)。

 

福島 でも、副業でバタフライボードをつくり始めてから、不安は自分の努力で小さくできるのではないかという考えに変わったんです。それならやりたいことをやって不満をなくし、新たに生じる不安はどうにかしようと。結果的に、不安を縮めてくれたのが「クラウドファンディング」と「ユーザーさんの声」でした。

 

石原 起業するにあたっての一番の不安は資金ですが、それがクリアされたのは大きいですよね。クラウドファンディングって、結構集まるものなんですね。

 

福島 副業として始めた一人メーカーのときから地道な活動をしてきましたからね。コミュニティーをつくってユーザーさんと強いネットワークを築き、ユーザーさんの声を拾い上げながら、進捗状況を逐一報告してきたので、それが口コミで広がり、結果的に資金集めにもつながりました。1000万を超えたのがちょうど2年前で、これなら独立してもやっていけるだろうと思い起業を決意しました。

石原 起業してよかったですか?

 

福島 副業ではできることに限界があるし、何よりも社会からの信頼度がまったく違います。過去、「副業ではね……」と大きな仕事を逃したこともありました。

それと、工場の方々との信頼関係にも変化がありました。面倒臭い仕事はしたくないという町工場は少なくありませんが、新たな試みとして始めたロボットでバタフライボードを精算する事にも賛同してくださり、いろいろな面でやりやすくなりました。

 

石原 ロボットは僕も見ましたが、あの滑らかな動き、いいですよね。ロボットというとガチャガチャとせわしなく動いているイメージですが、バタフライボードのアームロボットは動きが人間みたいで、決して急ぐことなく、しっかりと作業している。

福島 僕も最初に見たときはぞくぞくしました。ロボットにこんな動きができるんだと。ゆっくりした動きは、人間と共同で仕事をすることを念頭に開発した結果です。動きが速くなると危険が伴いますからね。

 

石原 テクノロジーを導入してさえも、人が作っている温もりが感じられる。それもバタフライボードの魅力ですよね。

 

福島 そういう部分はとても重要だと思っています。商品を好きになってもらい、長く使っていただく、つまり愛着を感じてもらうことがユーザー獲得には必要不可欠。モノづくりの現場をオープンにすることも商品への愛着につながるひとつの手段だと考えています。

このロボットからこんなものがつくられているんだと、ロボット業界から文房具業界のバタフライボードを知っていただく流れもありかなと。

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バタフライボード制作秘話

バタフライボードとは
特許技術スナップ・バインディング・テクノロジーにより、大きなホワイトボードを持ち歩けるノートサイズに小型化した新たなコミュニケーションツールです。”かく、消す、貼る、広げる、共有する” という機能を高次元で融合し、いつでもどこでもアイデア創出が可能です。

 

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