バタフライボードの着地点は、お客さまの要望次第
石原 今回、幻冬舎ブランドコミックで、バタフライボードの開発秘話がマンガ化されますが、これもロボットの話と同様、マンガからバタフライボードを知ってもらう、本から文房具という流れをつくりたいということだったのですか?
福島 はい。忙しい人にも読んでもらえるメディアは何かと考えたときに、真っ先に浮かんだのがマンガでした。
大内 ユーザーとして開発の裏話にはとても興味があります!
福島 ビジネス書も考えましたが、そういう人たちにはすでに適切なアプローチをかけてきたし、逆にそういう人たちだけのデバイスにはしたくなかったんです。仕事だけではなく、日常的に使って欲しい。
福島 冷蔵庫に貼って忘れものしないようにメモするのもひとつのアイデアであり、それで生活が円滑になれば素晴らしいですよね。日常生活でも活用できるようにならなければ、「Hello Idea」は達成できないとも思っています。
石原 次はどんなアイデア商品を生み出してくれるのか、いちユーザーとして楽しみですが、今後の展望はありますか。
福島 マーケットという点では、海外シェアを広げていく必要はありますよね。
「かく」ことは世界共通なので、市場はまだまだあると思っています。ただ、方向性として着地点を設定しなくてもいいのかなと思っています。
石原 どこに向かっていくかは、福島さん自身にもわからないと。
福島 はい。そんな考えに至ったのは、大工だった父の影響があります。父は設計よりさらに上をいくプラスアルファを常に考えている人でした。それによって施主に喜んでもらうことを何よりの喜びとしていたのです。
僕も同じで、いかにお客さまの要望を聞き、その上をいく商品を提案できるかを常に考えています。そういう意味では、着地点はわからないけど、お客さまの要望に応え、満足していただける商品を開発するという点はこれからも変わらずにやっていきたいことです。
石原 これまで、ユーザーからはどういった要望がありましたか?
大内 私は初代バタフライボードをクラウドファンディンで購入させていただきましたが、今のモデルとは違い真っ白なボードだったんです。ずっとメモ帳やノートは方眼入りのものを使ってきたので、バタフライボードにも方眼デザインをいれてほしい! と福島さんにリクエストをしていました。
福島 要望は多かったですね。その一方で真っ白だからこそいろんなアイデアが浮かぶという声もある。
そこで、思考の邪魔にならない色と細さの絶妙なバランスを考え抜きました。
石原 より多くの人が満足できるものになるわけですね。しかも、この方眼はコピーしても写らないんですよね。
福島 そこもこだわった部分です。書く際のガイドラインにはなるけど、書いたものだけがコピーできて読む際の邪魔にならない。印刷技術の賜物ではありますが、それがユーザーの要望を上回る僕の回答です。
大内 打ち合わせで5,6名で使用するときに、A4サイズだと大きさが足りないときがあり大きなサイズが欲しいと要望しました(笑)。
福島 それに対する僕の回答は、大型な上に軽量なバタフライボード。大きいのに軽いというのは、それだけでプラスになること。いかにそこをクリアするかが開発の肝でした。
石原 ユーザーからしたら「そうきたか」という感じで、さらに次の展開が楽しみになります。
福島 ワクワクしてもらえる商品をつくりたいですね。とはいえ、モノをつくるうえで効率化は必要不可欠。これからもロボットの改良に力を注ぎながら、お客さまの要望の半歩先をいくアイデアを実現していきたいですね。どこに辿りつくかはかお客さまの要望次第だし、もっと言えば、そのときどきで僕が出す回答次第だと思っています。
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現在進行中の「バタフライボード漫画化プロジェクト」は下記からご覧いただけます。
→ ホワイトボードで1億円!幻冬舎ブランドコミックがバタフライボード創業物語を漫画化(CAMPFIREのサイトへ) ※支援は 8/4 23:59 まで
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■バタフライボードとは
特許技術スナップ・バインディング・テクノロジーにより、大きなホワイトボードを持ち歩けるノートサイズに小型化した新たなコミュニケーションツールです。”かく、消す、貼る、広げる、共有する” という機能を高次元で融合し、いつでもどこでもアイデア創出が可能です。
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