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理性と欲望の東京ガイド

2018.05.06 公開 ポスト

第8回

東京半日観光コース
その2 白金で自然と戯れる【リバイバル掲載】藤沢数希

白金のイタリアン、フレンチは日本一

 白金エリアには、いいレストランが密集している。日本で一番いい鮨屋が集まる街は間違いなく銀座だが、僕はイタリアンとフレンチに関しては、白金が日本で一番だと思っている。
 白金の中でも、最も多くのレストランが集まっているのが四の橋白金商店街である。この下町っぽい商店街に、美味しいレストランが集中しているのだ。明治通りの四の橋交差点から順番に紹介していくと、焼き肉の名店「ジャンボ」、本格派フレンチの「ラシェットブランシュ」、クジラ料理が食べられる「うずら」、シチリア料理の「ロッツォシチリア」、クラシックなフレンチの老舗「ラビラント」、ジビエが美味しいフレンチの「ルベルクレイ」、ちょっと路地に入ったところにあるカジュアルで海の幸が豪快に使われるイタリアンの「タランテッラダルイジ」、モダンなフレンチが楽しめる「アルシミスト」などがある。
 そして、突き当りを右に曲がってまっすぐ北里大学のほうに歩いて行くと、これまた美味しいレストランがたくさんある。アトホームなイタリアンの「ビット」、カジュアルな和食の「このむ」もいい。「三合菴」は、いわずと知れた蕎麦の名店だ。
 他にも、創作フレンチの「オーギャマンドトキオ」やピザが美味しい「イゾラ」、白金高輪駅の出口のすぐとなりにあるフレンチの「ラクープドール」など、他の街にあれば、その街一番のレストランになれるような店が、白金にはそこら中にあるのだ。

 もちろん、白金といえばやはり外苑西通りだろう。通称プラチナ通りと呼ばれるこの通りには、オシャレなカフェが軒を連ねる。プラチナ通りからちょっと路地のほうに入ると、これまた多くの名店がひしめいている。フレンチの「ルカンケ」、イタリアンの「ロマンティコ」、中華の「白金亭」などは、何度も行きたいレストランだ。

 こんなに小さなエリアに、これほどの高級レストランがあるのは驚きである。そして、これだけの数があるので、銀座や丸の内、六本木などのレストランに比べて、格段に予約が取りやすい。値段も、それほど高くなく、ワインなどの酒類も良心的な値付が多い。こんなに競争の激しいエリアではなく、高級レストラン不毛の地のすぐ近くの品川や、となりの三田などに店を出せば、もっと楽に商売できそうなものだが、白金には何か、人にレストランを開かせようとする、不思議な魅力があるのかもしれない。

白金亭で食べたアワビの冷製。
タランテッラダルイジは、カジュアルなイタリアン。
ラクープドールのコース料理もリーズナブルで美味しい。

 

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理性と欲望の東京ガイド

2020年東京オリンピックの開催が決まった。ときにおちぶれたかのような指摘をされる東京だが、お金を儲けるのも、デートをするのもまだまだ大きな可能性がある。ブログ、メルマガで圧倒的人気を誇る、藤沢さんが経済にも恋愛にも使える東京を縦横無尽に案内。

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藤沢数希

理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で教鞭を取った後、外資系投資銀行に転身。以後、マーケットの定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。おもな著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』『外資系金融の終わり』(ダイヤモンド社)、『損する結婚 儲かる離婚』『コスパで考える学歴攻略法』(新潮社)、『ぼくは愛を証明しようと思う。』(幻冬舎)など。
主宰するブログ「金融日記」は月間100万ページビュー 。
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