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南極調理隊タテヤの越冬日記

2014.09.15 公開 ポスト

第14回

焼き立てピザで祝う初日の出竪谷博


 何枚焼いても勢いがおさまりません! このころになると、用意していたソフトドリンクやビールなどは凍っていましたwww
 後ろに見えるオレンジ色の建物は、1次隊が1957年に建てた棟屋です。当時、昭和基地は4棟の建物で越冬観測が開始されました。これはそのひとつで、現存する「主屋棟」です。現在は「旧娯楽棟」という名称になり、日本南極観測隊の史跡記念物として現地で保存されています。


 お腹が満たされてご機嫌になってきた隊員達(^^)


 マイナス23℃ではウイスキーは凍りにくいので、それをちびちびとやりながら、日の出を待ちます。美味しくて楽しいですが、さすがに寒い! 焼きたてのピザは5分後には凍り始めます。
焼きあがったピザを置く台に具が落ちていたので、「あぁもったいない」とつまんで食べてみたら、すでにカチカチでした(大笑)


 太陽が昇ってきたようです!


 みんな「極夜明け」最初の太陽を一目見ようと集まってきました。


 そして遂に太陽が姿を現しました! 今年は天候に恵まれて良かったです。極夜明けの日に天候が悪く「初日の出」が見られない年もあるようですので。


 みんな久しぶりの太陽に感激しています!


 極夜を乗り越え、無事に今日まで来られたことにカンパーイ!


 白夜期の元旦より、極夜明けのこの日がまさに、昭和基地の「初日の出」を感じさせてくれます。


 無事に極夜も明けたところで、今回は終了です。
 

P.S. 今回はおまけのページがあります。基地内の観測施設へ社会科見学に出かけました。
その一部をご紹介しますので、次のページへどうぞ。

 

 

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南極調理隊タテヤの越冬日記

南極ではどんな暮らしをしているの? 何を食べてるの? 第55次南極観測隊・調理担当隊員タテヤが、昭和基地での日々をレポートします。

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竪谷博

1972年、東京都生まれ。日本料理店での修業を経て、居酒屋・風神亭チェーンの料理人として腕をふるう。41歳で一念発起し、第55次南極観測隊の調理担当として、2013年12月、昭和基地に赴任。ただ1人の調理担当隊員として、第55次南極観測隊越冬隊24名の活動を支え、15年3月に帰国。同年7月には東京都杉並区に居酒屋「西荻窪じんから」をオープン、居酒屋激戦区の西荻窪で多くの人に愛される人気店になる。47歳で再び一念発起し、第61次南極観測隊越冬隊の調理担当として、19年12月、昭和基地に赴任。越冬隊30名の活動を支えている。

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