日頃運動をしていない人でも、思わず体を動かしたくなる、さわやかなこの季節。ぜひおすすめしたい1冊があります。トレーニング伝道師・山本ケイイチさんの『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』。2008年の刊行以来、着々と版を重ね、現在13万部のベストセラーです。
「体を鍛える必要は感じるけれど、なかなか踏み出せない」「フィットネスクラブに入ったものの、すぐ挫折してしまった」「ジムには通っているが、惰性になっている、マンネリ化している」――そんなあなたへ。
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筋トレはメンタルに効く
私の職業はパーソナルトレーナーである。パーソナルトレーナーとは、一対一でトレーニングの指導をするトレーナーのことだ。
クライアントの中心は、経営者や企業に勤めるビジネスパーソンだ。
いま現場でバリバリ働いている第一線のビジネスパーソンには、体を鍛えている人が非常に多い。彼らは忙しい中でもきちんと時間をとって、定期的に体を動かしている。ジムでウェイトトレーニングをするほか、水泳や、マラソンをする習慣を持つ人も増えている。
とりわけ外資系企業に勤める若手ビジネスパーソンは、トレーニングをしている率が非常に高い。外国人は熱心にトレーニングをするから、同僚に影響される部分もあるだろう。ある外資系金融会社では、社員用のジムを社内に持っているほどだ。
習慣的にトレーニングをすることは、自分の健康を保つことにつながるから、長く元気で働くための重要な自己投資の一つとなる。まさに「体が資本」の実践だ。
しかしトレーニングのメリットは体に関することにとどまらない。
トレーニングをすることによって、精神的にタフになる、思考がポジティブになる、直感力が高まる、クリエイティビティが磨かれるなど、メンタル面でのメリットもはかりしれない。
激務の合間をぬってトレーニングに駆けつけるクライアントに日々接していると、これからのビジネスパーソンは、頭がいいだけでは勝ち残れないということを強く感じる。鍛えられた肉体は、もはやビジネススキルの一つなのである。
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