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南極調理隊タテヤの越冬日記

2014.04.30 公開 ポスト

第5回

昭和基地で迎えた3・11竪谷博


 3月15日。本格的な消火訓練開始。


 ポンプを使って水槽から水をホースに送り、放水訓練を行います。万が一の事態に備え、基地では月に1度、消防訓練を行っています。隊員は真剣そのもの。

 

  3月17日。海氷安全講習。これからの時期に控える野外活動に備え、各隊員はフィールドアシスタント隊員(FA隊員)のもと、海氷上での安全な行動について講習を受けなくてはなりません。


 ゾンデ棒という、2mほどある鉄の棒を海氷に突き刺して、隠れた氷の裂け目を確認しながら進みます。


 海氷に穴を開け厚さを調べました。この場所では2m85cm!


 方位と距離を確かめながら行動。


 FA隊員が先に行って、安全なルートをキープします。特に氷山の近くは、海氷が変形していたり、雪の吹き溜まりが不均一になっていたりして、一層の注意が必要です。この日の講習では危険個所がどのような状態かを実際に見ました。


 海氷上では前に歩いた人の足跡を歩くのが基本です。


 こちら南極ではまさに全てにおいて安全第一。「誰一人欠けてもいけません!」が合言葉です。

 一見何もない美しい氷原には、実は危険がいっぱいなのです。


 今後も常に安全作業で行動しようと思っております! それではまた。次回をお楽しみに。


おまけ(^^)

 週末に大好きな「ニシンの山椒漬け」で一杯!


 たまりませんなー。幸せを感じるひと時でした。ホントにここは南極か?!との声も……(笑)

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南極調理隊タテヤの越冬日記

南極ではどんな暮らしをしているの? 何を食べてるの? 第55次南極観測隊・調理担当隊員タテヤが、昭和基地での日々をレポートします。

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竪谷博

1972年、東京都生まれ。日本料理店での修業を経て、居酒屋・風神亭チェーンの料理人として腕をふるう。41歳で一念発起し、第55次南極観測隊の調理担当として、2013年12月、昭和基地に赴任。ただ1人の調理担当隊員として、第55次南極観測隊越冬隊24名の活動を支え、15年3月に帰国。同年7月には東京都杉並区に居酒屋「西荻窪じんから」をオープン、居酒屋激戦区の西荻窪で多くの人に愛される人気店になる。47歳で再び一念発起し、第61次南極観測隊越冬隊の調理担当として、19年12月、昭和基地に赴任。越冬隊30名の活動を支えている。

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